最終確認:2026年9月1日
河川、崖、冠水道路、倒れた電柱や切れた電線には近づかないでください。避難指示や緊急安全確保が出ている場合は、自治体・気象庁・消防などの案内に従ってください。
停電すると、「スマホの充電が減ってきた」「家のWi-Fiがつながらない」「モバイルバッテリーは発火しないか不安」と、一度にいくつもの問題が起きます。
先に結論を言うと、残量があるうちに省電力設定へ切り替え、家族への連絡と必要な情報の保存を先に済ませます。充電手段はモバイルバッテリーだけに頼らず、乾電池式充電器、車載充電器、自治体や携帯会社の充電支援も候補です。情報収集はスマホだけでなく、電池で動くラジオも用意しておくと通信障害時の備えになります。
この記事では、停電中にスマホの電池を長持ちさせる方法、モバイルバッテリーの安全確認、防災ラジオ、家庭のWi-Fiと災害用Wi-Fi「00000JAPAN」まで、困った順に整理します。
停電した直後にスマホでやること
充電方法を探し始める前に、残っている電池を守ります。慌てて動画やSNSを見続けると、必要なときに通話や地図を使えなくなることがあります。
- 低電力モード・バッテリーセーバーをオン
- 家族へ居場所と安否を短いメッセージで送る
- 避難所・停電情報・自治体ページをスクリーンショット
- 画面を暗くし、自動ロックを短くする
- 使わないBluetooth・位置情報・テザリングをオフ
- 情報確認の時間を決め、画面をつけっぱなしにしない
電波が弱い場所では、スマホが基地局を探し続けて電池を消費しやすくなります。圏外で連絡の必要がない時間は機内モードも候補ですが、着信や緊急速報を受け取れなくなるため、状況に応じて使ってください。
iPhoneで低電力モードをオンにする
iPhone 15以降は「設定」→「バッテリー」→「電力モード」→「低電力モード」、iPhone 14以前は「設定」→「バッテリー」→「低電力モード」が基本です。低電力モードでは、画面の明るさやバックグラウンド更新などが抑えられます。
Androidでバッテリーセーバーをオンにする
多くのAndroidは「設定」→「電池」または「バッテリー」→「バッテリーセーバー/省電力モード」から設定できます。名称や場所はメーカーによって異なります。
ニャビ
まさき
停電中にスマホを充電する方法
| 方法 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| モバイルバッテリー | 持ち運び・短時間の停電 | 発熱、膨張、落下、高温、リコールを確認 |
| 乾電池式充電器 | 長期停電・充電済みバッテリーがない | 出力が弱く、急速充電できない製品もある |
| 車載USB充電器 | 安全な場所に車がある | 浸水車では使わない。閉鎖空間でエンジンをかけない |
| ポータブル電源 | 家族分や複数機器を充電 | 高温・水濡れを避け、取扱説明書どおりに使う |
| 避難所・携帯会社の充電支援 | 自宅で充電できない | 実施場所と時間を自治体・携帯会社の公式情報で確認 |
モバイルバッテリーは「満充電で保管」だけでは不十分
防災用にしまい込んだモバイルバッテリーは、自然放電していたり、劣化・膨張していたりすることがあります。平常時に残量、ケーブル、端子、外装を確認し、定期的に充電できるか試してください。
容量は大きいほど安心に見えますが、重さも充電時間も増えます。スマホ1台用なら持ち運びやすさ、家族分なら複数ポートや出力を含めて選びます。表示容量がそのまま全量スマホへ入るわけではないため、「○回必ず満充電できる」とは考えない方が安全です。
乾電池式充電器は長期停電の補助になる
乾電池式充電器は、コンセントから本体を充電しておく必要がありません。乾電池を交換できるため、長引く停電の予備として役立ちます。ただし製品によって出力が弱く、スマホを使いながらでは残量が増えないこともあります。
対応する乾電池の種類と本数、USB-C・Lightningなどのケーブルが別途必要か、スマホへの給電に対応しているかを購入前に確認してください。乾電池は使用推奨期限を定期的に見直し、新旧・種類の違う電池を混ぜないようにします。
端子が分からない場合は、スマホの充電端子|USB-C・Lightningの違いで確認できます。
モバイルバッテリーの爆発・発火を防ぐ確認ポイント
経済産業省によると、リチウムイオン電池を使った製品では発熱・発火事故が増えています。2024年にはモバイルバッテリーによる事故が123件報告されています。災害時だからといって、異常のある製品を使い続けてはいけません。
購入するとき
- PSEマークを確認:日本国内で販売される対象のモバイルバッテリーに必要です。ただし、PSE表示だけで事故が絶対に起きないという意味ではありません。
- メーカー・輸入事業者・連絡先を確認:販売者の情報が不明な極端に安い製品は避けます。
- リコール情報を確認:型番を経済産業省やメーカーの公式サイトで検索します。
- 用途に合う出力とケーブルを選ぶ:無理な変換や傷んだケーブルを使いません。
使うとき・保管するとき
- 落とした、強くぶつけた、挟んだ製品は使用を中止する
- 膨らみ、変形、液漏れ、異臭、異音、異常な熱があれば使わない
- 真夏の車内、直射日光、暖房器具の近くへ置かない
- 水濡れ・浸水した製品へ通電しない
- 布団や衣類の上など、熱がこもる場所で充電しない
- 就寝中や留守中を避け、異常を確認できる場所で充電する
- 端子に金属やごみが触れないようにする
無理に持ち運んだり、素手で触ったりせず、安全な場所へ離れて119番へ通報してください。自己判断で分解・再充電・再使用しないでください。
膨張したモバイルバッテリーを見つけた直後の対処と回収先で、JBRC回収の対象外になるケースや、メーカー・自治体への確認順を整理しています。
防災ラジオはスマホの代わりになる?
スマホは地図、連絡、自治体情報の確認に便利ですが、電池と通信回線の両方が必要です。基地局の障害やアクセス集中が起きると、スマホだけでは情報を得にくくなる場合があります。
消防庁の防災用品にもラジオと予備の電池が挙げられています。電池で動くAM・FMラジオを用意しておけば、スマホの電池を使わずに放送を確認できます。
防災ラジオを選ぶポイント
- AM・FMの両方を受信できる
- 乾電池で動き、対応電池を入手しやすい
- イヤホンが使える
- ライト機能がある
- 手回し・ソーラー・USB充電は補助機能として考える
手回し充電付きラジオでも、スマホを十分に充電できるとは限りません。ラジオ本体の情報収集を主目的とし、スマホ充電はモバイルバッテリーや乾電池式充電器も併用する方が現実的です。
停電すると自宅のWi-Fiがつながらない理由
自宅のWi-Fiは、スマホに電波が表示されるだけではインターネットへ接続できません。ONU・モデム・ホームゲートウェイ・Wi-Fiルーターなどが停電で止まると、回線自体が正常でも通信できなくなります。
- 自宅Wi-Fi:ONUとルーターの両方に電源が必要
- ホームルーター:本体の電源と携帯電話回線が必要
- モバイルWi-Fi:本体の充電と対応する携帯電話回線が必要
- スマホのテザリング:スマホの電池と携帯電話回線を消費
モバイルWi-Fiを持っていても、同じ携帯会社の基地局に障害があればつながらない場合があります。「Wi-Fiルーターさえあれば災害時も必ず通信できる」とは限りません。
00000JAPANは常に使えるWi-Fiではない
「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」は、大規模災害や大規模な通信障害が発生した際に開放されることがある公衆Wi-Fiです。平常時から常に表示されるわけではなく、開放地域や場所も状況によって異なります。
誰でも接続しやすい一方、通信が暗号化されていない場合があります。接続中はネットバンキング、ネットショッピング、クレジットカード番号や重要なパスワードの入力を避け、安否確認や公的情報の確認を優先してください。
停電前に用意する防災充電セット
- スマホ本体と充電ケーブル
- PSE表示・メーカー・型番を確認したモバイルバッテリー
- 乾電池式充電器と使用推奨期限内の乾電池
- AM・FM対応ラジオと予備電池
- 車載USB充電器(車が安全に使える場合のみ)
- 家族の電話番号と避難先を書いた紙
- 171・web171・携帯会社の災害用伝言板の使い方
防災用品は、購入して終わりではありません。月に一度程度、充電残量、膨張、ケーブル断線、乾電池の期限、ラジオ受信、リコール情報を確認すると、必要なときに使えない失敗を減らせます。
今まさに停電している場合のチェックリスト
- 危険な場所から離れ、避難情報を確認した
- 低電力モード/バッテリーセーバーをオンにした
- 家族へ安否と居場所を短文で送った
- 自治体・停電・避難所情報を保存した
- モバイルバッテリーに膨張・異臭・異常発熱がない
- 家庭のWi-Fiが止まった場合はモバイル通信を確認した
- 00000JAPANでは重要な個人情報を入力していない
- ラジオと予備電池を取り出せる場所へ置いた
大雨・浸水後の行動や災害用伝言板は、大雨被害|避難・停電・浸水後の対応と支援先でも詳しくまとめています。
よくある質問
PSEマークがあれば絶対に安全ですか?
絶対ではありません。PSE表示に加えて、メーカー・輸入事業者、型番、リコール、外装や端子の状態を確認し、落下・高温・水濡れを避けて取扱説明書どおりに使ってください。
モバイルバッテリーは何mAhあれば足りますか?
必要量はスマホの電池容量、家族の台数、停電時間で変わります。また変換ロスがあるため、表示容量をそのままスマホへ充電できるわけではありません。持ち歩き用と自宅の予備を分ける方法もあります。
ラジオアプリがあれば防災ラジオは不要ですか?
ラジオアプリの多くはスマホの電池とインターネット通信を使います。停電や通信障害へ備えるなら、乾電池で動くラジオを別に持つ意味があります。
停電中、家のWi-Fiだけ使う方法はありますか?
ONUやルーターを対応する電源で動かせても、通信事業者側の設備や回線が停止していればつながりません。機器ごとの消費電力・接続方法を確認し、無理な配線はしないでください。
まとめ|電池・通信・情報源を一つにしない
停電時のスマホ対策で大切なのは、モバイルバッテリーを一つ買うことではなく、電池・通信・情報源を分散することです。
- スマホは省電力にして連絡と公的情報を優先
- 充電はモバイルバッテリー+乾電池式など複数用意
- バッテリーはPSE、メーカー、リコール、外観、使い方を確認
- ラジオでスマホの電池と通信を使わず情報収集
- Wi-Fiは電源と回線が両方必要
- 00000JAPAN利用中は重要情報を入力しない
平常時に一度だけでも実際に充電・受信・接続を試し、家族と保管場所を共有しておきましょう。
公式情報・確認先
- 経済産業省:リチウムイオン蓄電池搭載製品の事故に気をつけましょう
- 経済産業省:製品安全・リコール情報
- 消防庁:地震などの災害に備えて・防災グッズ
- Apple:iPhoneの低電力モード
- Google:Androidの電池を長持ちさせる
- au:00000JAPANとは
- NTTドコモ:災害時に知っておきたいこと
災害情報、充電支援、00000JAPANの開放地域・期間は随時変わります。必ず自治体、電力会社、通信会社などの最新公式情報も確認してください。

